「海外で働くのは遠い夢。自分には無理だと思っていませんか?」実は私、英語力ゼロからのスタートでオーストラリア看護師になりました。そして今年で3年が経ちました。しかも日本での看護師経験はたったの3年です。今回は海外看護師を目指すために実践してきたことや、その魅力についてお話ししていきます。日本との違いにも注目してくださいね。
目次
1.日本での看護師経験をそのまま活かせる
看護師の仕事は世界共通です。言葉は違っても看護師とは人に寄り添い、ケアする仕事です。特に日本のような先進国での看護技術・アセスメント能力は海外でも高く評価されています。オーストラリアでは、外国人看護師が看護師登録をしたい場合、出身国で大卒の正看護師であれば現地で大学に行かなくても登録が可能です。もちろん英語テストは必要ですが、一から大学へ行かなくてもいいのは費用や時間の面でもとてもプラスです。
2.英語ができなくても諦めない
もちろん海外で看護師になるには英語が必要ですが、誰でも最初から英語が流暢に話せるわけではありません。今は無料動画サイトや安価なオンライン英会話レッスンなどがあります。海外へ行かなくてもどこでも英語を学べる機会が増えました。それを利用しない手はないですよね。仕事で忙しいことを理由にせず、英語に興味がある人は一日30分程度でいいので、海外ドラマを観てください。英語に慣れることから始めると、実際に勉強し始めたときにそれほど苦痛ではありません。もちろん試験前はツライこともありますけどね・・・。
3.夢を叶えた私の英語勉強法
私は留学を決めたとき、まず高校の英語の参考書を読み直しました。また、留学に必要な英語試験である「IELTS(アイエルツ)」の参考書を購入しました。試験勉強と一緒に、単語をできるだけ覚えるようにしました。仕事との両立は大変でしたが、日勤が終わると近所のカフェに行き、閉店まで勉強していました。机に向かうばかりの勉強だと飽きてしまうので、息抜きとスピーキングの練習に外国人の友人とご飯に行くこともありました。
4.専門職は視野が狭くなりやすい!?
毎日忙しい職場でシフトワークをしているので、なかなか友人と予定が合わない人が多いと思います。特に、看護師以外の友人と予定を合わせるのが大変です。私が日本で働いていた時は、同期や先輩と仕事以外で遊びに行くのは好きでしたが、休みの日は敢えて看護師ではない人と会うようにしていました。同じ看護師だと話も分かって自分の仕事のつらさも共有できることは確かですが、それだけでは視野を広げることはできません。私の場合、留学して海外で看護師になるのが夢だったので、国際交流関係のイベントへよく出掛けるようにし英語を話すことに慣れるようにしていました。英語を話せるだけで日本人以外の人と会話ができ、色々な考え方や文化を学ぶことができます。
5.専門職としての看護師の地位
看護師は信頼される職業として、海外では広く認められています。オーストラリアでも社会的地位の高い職業となっています。看護師の数は人口増加と高齢化に伴い、需要は年々高まっています。また、看護師の地位の高さを目の当たりにしたのは、家を借りた時のことです。私はオーストラリアでは外国人ですが、看護師というだけで、審査にとても有利でした。他にも看護師は医師、弁護士、会計士と並び、他人の保証人として公的な書類に署名することができます。
6.お給料と年休が多い
お給料だけでいうと比べるのは難しいですが、単純計算すると日本の看護師平均給与の1.5倍~2倍です。ただし、オーストラリアは物価も日本の1.5~2倍ほど高いのでそれを考慮するとあまり変わらないかもしれません。ですが、日本と比べると驚かれるのは、休暇の多さです。私の勤めている病院では夜勤あり看護師だと有給休暇が年間6週間あります。一回にまとめて6週間とったり、2週間ずつ3回に分けたり、自分の好きなように休暇を選ぶことができます。沢山休みがあると、仕事をより頑張ることができますね。今年は海外へ行くのは状況的には無理ですが、毎年日本へ数週間帰国して実家でのんびりしたり国内旅行をしたり楽しんでいます。
7.お給料は時給制で2週間払い!
日本ではほとんどの職種が月給制ですが、オーストラリアでは、ほとんどの職種が時給制です。アルバイトのような感じですが、フルタイムだと時給×週40時間が週のお給料となります。給料の支払いは、週払いか2週間ごとの支払いの職場が多いです。日本では、当たり前に支払われるボーナスや交通費、家賃補助などはありません。時給のお給料が全てになります。ボーナスなしを考慮すると、どちらのお給料体制がいいのかは難しいですね。ちなみに家賃の支払いも週払いです。
8.時間でしっかり終わる仕事環境
オーストラリアでの働き方の良いところは、自分の終了時間までしか働かないところです。時間になったらすぐに帰り、残りの一日を家族と過ごしたり、自分の好きなことに使ったりしています。オーストラリアで働き始めてから残業をしたことは、ほとんどありません。最初は本当に時間ぴったりに仕事を終えて良いのかと戸惑ってしまうほどでしたが、今では慣れて時間になると職場を去っています。給料は時給制なので、自分が決められた時間分だけきっちり働けば良いという考え方があるのだと思います。確かにその通りですよね。
9.まとめ
海外で看護師になると決めたのは、「何か自分を試してみたい」という気持ちから生まれた課題でした。誰でも経験のないことをするのは不安です。しかし、いざやると決めてからは行動するのみ。目標があると普段の生活・仕事もメリハリがついてきて今よりもさらに楽しくなるはずです。ぜひ海外に興味のある方はチャレンジしてみてくださいね。
~ライタープロフィール~
【Nozomi】ナースLab認定ライター
群馬県出身。日豪で正看護師資格を持つ。日本では総合病院で3年働き、夢である海外で看護師になるためオーストラリアへ留学。初心者レベルから英語を始めて留学から3年半後に看護師登録が完了。現在はシドニー の公立病院で働きながら、自身の経験を活かし看護師のための留学サポートも行っている。今年は大学院にも通い始めて、がん看護のクリニカルナーススペシャリストを目指す。アンフェミエコラム読者の方にもぜひ海外留学に挑戦してほしいです。
URL:http://nozomikodaira.com