気持ちが楽になる!?子育て中に抱える看護師の葛藤と選択

ナースライター 片山はるか
ナースライター 片山はるか
気持ちが楽になる!?子育て中に抱える看護師の葛藤と選択

看護師として働きながら、母親としても奮闘する毎日。「仕事も家庭も大切にしたい!」と思うけれど、実際は葛藤の連続です。子どもの体調不良で年休をすべて使い切った経験はありませんか?休んでばかりで職場に申し訳ない気持ちになったり、体調不良の子どもを置いて出勤して切ない気持ちになったりした経験はありませんか?子育てしながら働く看護師の葛藤と選択についてお伝えします。



何のために働くのか考えよう

育児時間の取得や子の看護休暇などの制度が充実し、子どものために休みを取りやすい環境が整いつつあります。しかし、病院によっては夜勤や待機があるため、子育てしながら働くためには家族の協力が必要です。「フルタイムなら収入は安定するけれど、子どもの急な発熱で休めない…」「非常勤なら柔軟だけど、収入は減る…」どっちも簡単には決められない!と思われるかもしれません。この時に大切なのは「何のために働くのか?」を考えることです。例えば、あなたにとって優先したいのはどれでしょうか?


  1. ・キャリアアップを目指したい
  2. ・生活のために収入を安定させたい
  3. ・自分の自由に使えるお金を増やしたい
  4. ・夜勤で収入を確保したい
  5. ・家族との時間を大切にしたい

まずは、自分にとって何が一番重要なのかを明確にすることが、納得のいく働き方を選ぶ第一歩となります。



非常勤を選択するメリット・デメリット

非常勤で働く場合、ボーナスや退職金がないことがほとんどです。その代わり、委員会や院内教育などの役割を担当する場合は少ないでしょう。そのため非常勤であれば午前中だけ勤務して午後は子どもとの時間を確保する、週3日の勤務にして家族との時間を増やすなど、自分のライフスタイルに合わせて調整しやすいのが魅力です。



育児と仕事で悩んだとき

私が「看護師を続けながら、いろんなことに挑戦したい」そう思ったのは、子育てと仕事に追われるうちに、自分のことを後回しにしていると気づいたからでした。自分のやりたいことが分からず「子どもが」「家族が」と主語が「私」ではないことにハッとしたものです。このままではいけないと思い、それから、興味のあることに挑戦したり資格取得に励んだりしたことも。子どもの不登校がきっかけとなり、看護師をしながら自宅でできる仕事にも力を入れるようになりました。




家族と仕事のバランスのコツ

子どもの体調不良と仕事の板挟みとなる経験が幾度となくありました。「仕事の代わりはいるけれど、母親は私だけ。」と言い聞かせ、仕事を休むほうを選択してきました。大切なことは、他のスタッフが同じ状況で休む時に「お互い様だから、休んで!」と言える環境を作ることです。


家族と仕事のバランスのコツ
家庭内の役割分担も重要です。「パートナーに家事を頼むのが苦手」「結局自分でやったほうが早い」と思っている人も多いかもしれません。しかし、朝の支度、送り迎え、寝かしつけなど、小さなことから分担すると負担が軽減されます。少しずつ頼ることを意識すると、バランスが取りやすくなるはずです。



完璧主義を手放す方法

「育児や家事などすべてを完璧にやらなければ!」と思っていませんか?
「やらなければいけない」と思いこんでいるのは自分です。「本当に自分がやらなければいけないのか?」「今すぐやる必要があるのか?」を振り返ってみましょう。
例えば、


  1. ・掃除は完璧でなくても大丈夫
  2. ・料理は冷凍食品やミールキットを活用
  3. ・極力、仕事は持ち帰らない
  4. ・積極的に家族を頼る

「やらなくていいことはやらない」「任せられることは人に任せる」という意識を持つだけでも、気持ちが楽になります。パートナーや子どもに「〇〇を手伝ってほしい」と具体的に伝えることが大切です。手伝ってもらったら「ありがとう」を伝えましょう。繰り返すうちに、任せられることが少しずつ増えていきます。任せた時に、たとえ自分とやり方が違っても、口出ししないことです。相手から助けを求められた時に、自分のやり方を伝えることがポイントです。



自分らしい働き方を見つける

時間もお金も自由に使えた独身時代と、子育てと家庭と仕事優先の今。比べてしまうことがあるかもしれません。自分で選んだ「今」を肯定することで「どんな働き方も自分に合った方法で大切にしていこうと前向きになれます。
「完璧な母親」や「完璧な看護師」を目指そうとするのではなく「私」にとって心地よいバランスを見つけることが大切です。


自分らしい働き方を見つける


まとめ

仕事も家庭も大事にしたいと思うのは当たり前。働き方に正解はなく、大切なのは「自分にとって心地よい選択」です。時には仕事を優先し、時には家庭を優先する。そんな柔軟さを持つことで、少しずつ「自分らしい働き方」が見えてくるはず。完璧でなくても大丈夫です。あなたの選択は、どれも間違いではありません。看護師としての毎日を、少しでも前向きに、そして自分らしく楽しんでいけますように。



ライタープロフィール

【片山はるか】ナースLab認定ライター
三重県鈴鹿市在住。看護師の自立と多様な働き方をサポートしたいという思いがあり、看護師をしながら、看護師ライターやSNS運用、ナースまつり実行委員に携わる。
小児科急性期、糖尿病/呼吸器内科、脳神経内科、現在は手術室に勤務。看護大学で小児看護学助手として研究補助・実習指導の経験もあり。
3児の母。
ブログ:現役看護師/看護師ライター/看護師の起業コンサル@片山はるか

看護師による看護師のためのwebメディア「ナースの人生アレンジ」

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