海外留学をしたいと考えたことはありますか?私は海外への憧れから留学を意識しはじめました。そして現在、オーストラリアで看護師として働いています。
今回は、海外生活を実現するための第一歩として、日本の看護師資格を活かした留学方法をご紹介します。
1.日本の看護師資格取得者のための特別プログラム「短期で介護士資格を取る」
いきなり日本の看護師資格を海外で使うことはできません。まず、看護師として働くためには、高い英語力が必要です。また、看護師登録完了にはかなりの時間と費用がかかるので、気軽に目指せるものではありません。しかし、オーストラリアには看護師資格を活かした特別なプログラムがあります。そのプログラムは、介護士の資格をとるコースで、提供する学校がシドニーにあります。オススメの理由はワーキングホリデーでも取得可能だからです。そのプログラムに参加するには、3つの条件があります。
このプログラムはワーキングホリデービザにて資格取得+現地で働く経験ができます。ワーキングホリデーとは18~30歳までに日本と協定を結んでいる外国に1~2年間滞在することができるビザです。(日本ワーキングホリデー協会より抜粋)通常、ワーキングホリデービザにて仕事をする場合、日本食レストランなど英語が必須ではない職場が多くなります。また、気になる給料事情ですが、日本の飲食店のアルバイトよりも2~2.5倍の時給になります。労働条件がいいので、貯金も可能です。
実際にワーキングホリデーから帰国後は、英語での医療通訳、国際協力機関、外国人専門の都市部の病院で働いている看護師たちがいます。私が留学した当時は、このプログラムがなかったので学生ビザを申請しました。政府の州立専門学校で半年間のコースを学び、その後は介護士資格を取得し介護施設で働きました。そのプログラムは月~木までは一般英語+医療英語(週20時間)を座学で学び、金曜日に施設実習、土曜日に資格コースを座学で勉強します。
2.英語で専門分野を学ぶ楽しさ
プログラムの条件にある英語レベル(IELTS4.5)があれば”英語で”何かを学ぶことができます。そのうちの一つとして、医療英語を学ぶことで専門職としてコミュニケーションが取れるようになります。介護士資格取得後の仕事内容は、主に高齢者施設での日常生活援助になります。
その場合、現地の高齢者に接しながら、海外の医療・介護システムを学ぶ絶好の機会です。私は最初から看護師を目指さずに「まずは現場を見たい!」と思い、介護士資格を取って経験を積みました。
その中で出会った現地の看護師たちと話をするうちにオーストラリアの看護師はきちんと休暇が取れることを知りました。専門職としての地位が日本よりも高いことにも惹かれ、このまま看護師を目指そうと強く思い、留学を続けました。
3.本格的に海外で看護師を目指す
海外で正看護師として働く場合、IELTS(アイエルツ)7.0程度の英語力が必要となります。そのためには、留学前から英語を勉強し、留学後はさらに看護師登録に向けて英語を勉強する必要があります。
私は「いつか看護師登録を目指せたらいいな」という軽い思いで留学しました。ですので、まずは介護士資格を取り、現地の介護施設でのアシスタントナース、派遣での訪問介護でのケアワーカーとして働きながら看護師登録のための費用( 約100万円)を貯めたので、当初の目標よりも1年以上かかり、3年半越しでオーストラリアの看護師登録を完了することができました。遠回りしましたが、今となればいい経験です。しかし、英語力があれば時間とお金を節約できたので、海外を目指す人は、ぜひ私の経験を参考にしてもらえると嬉しいです。
4.もっと気軽に留学をしてみたい人は
「長期での留学はちょっとまだ・・・」という方には、観光ビザの短期留学がオススメです。最短で1週間、最長で3ヶ月まで滞在できます(オーストラリアの場合)。英語初心者から語学学校へ通えますし、プログラムによっては現地の病院・施設の視察ツアーを行っている学校もあります。特にシドニーとメルボルンでは視察ツアーが充実しているので、観光ついでに語学研修を体験してみてはいかがでしょう。
5.まとめ
海外に憧れを持つ人はぜひチャレンジしてみてくださいね。きっと、海外留学やワーキングホリデーの経験が、看護師としての価値観やキャリアとしてプラスになること間違いなしです!
~ライタープロフィール~
【Nozomi】ナースLab認定ライター
群馬県出身。日豪で正看護師資格を持つ。日本では総合病院で3年働き、夢である海外で看護師になるためオーストラリアへ留学。初心者レベルから英語を始めて留学から3年半後に看護師登録が完了。現在はシドニー の公立病院で働きながら、自身の経験を活かし看護師のための留学サポートも行っている。今年は大学院にも通い始めて、がん看護のクリニカルナーススペシャリストを目指す。アンフェミエコラム読者の方にもぜひ海外留学に挑戦してほしいです。