
看護師の中には、医療家系や看護師一家出身という人は少なくありません。一方、家系に医療関係者が一人もいない看護師も存在します。医療業界のイロハが通じない家族との生活では、良いこともあれば、思わぬところで問題が生じることもあります。今回は、そんな環境で生活する看護師が「あるある」と言ってしまうエピソードを紹介します。
目次
1.看護師誕生でお祭り騒ぎ
医療関係者が一人も存在しない家系から看護師が誕生すると、大抵の場合、家族は大喜びします。医療業界のことを何も知らない家族は「いざという時に助けてもらえる」「高級取りで、将来安泰!」と、看護師に良いイメージしかないですよね。
2.病気のことは看護師の〇〇ちゃんに聞こう
親戚が集まったとき、だいたい一人は医師に相談するほどでない身体の心配事を相談してきます。せっかくの休暇に迷惑な話のようですが、そんなこともありません。相談内容に困ることもありますが、話を聞くだけで「さすが!」と言ってもらえるので悪い気はしないです。みんな不安なんですね。
3.家族の一大事に冷静なのは私一人
仕事で緊急事態を経験したことがあるからか、日常生活で想定外の出来事が発生しても、一人だけ冷静です。家族の病気がわかったときは、何かできることはないかとすぐに気持ちを切り替えて行動しています。不安そうな表情で涙する家族との温度差は大きいです。
4.家族にも清潔・不潔の概念が生まれる

職場で清潔と不潔領域を意識して行動しているからか、日常生活でも衛生管理への感度が高くなってしまいがちな看護師。家族にも同じことを要求し続けると、家族の感度も高くなります。油断していると「それ不潔!」と注意されることも……。
5.看護業界用語が伝わらない
「プロペト取って」とお願いしたのに、見つけられない家族。看護師にとってはお馴染みの「プロペト」ですが、家族には商品名の「ワセリン」でないと伝わりません。ラダーやプリセプターも看護業界独特の用語なので、話す前には説明が必要です。
6.家でもお薬管理

家族に処方された薬。自己判断で中止したり、時間の間隔を空けずに内服しようとしたり、家族に用法用量を守るよう注意したくなる時があります。家でも薬の管理は、私たちの役割の一つになりがちです。
7.家族の入院先で看護師であることを隠す
家族の入院先で一緒に暮らしていないのに、看護師がいるから療養生活は問題ないと判断されたことはありませんか?担当医師や看護師とスムーズに意見交換はできますが、自分が看護師だと知られることにあまりメリットを感じたことはありません。
8.家族の体調不良はやっぱりほっとけない
同居している家族が体調不良の時、ついつい気づかないふりをしてしまう時があります。でも結局は気になって、病気の原因や対処法などあれやこれやと調べて看病します。どんなに疲れていても、家族のこととなると看護に力が入るのが看護師の性ですよね。
まとめ
医療関係者でない家族と生活していると、看護師目線で注意したくなることがたくさんあります。看護師だからと頼られることも多いですが、頼りにされるということは嬉しいことでもありますよね。これからも家族が健康で過ごせるように、家でもついつい看護師してしまう日々が続くでしょう。
ライタープロフィール
【西村明香(にしむら・あすか)】ナースLab認定ライター
看護師・保健師。大学を卒業後、総合病院で勤務し、呼吸器内科・婦人科・小児科・訪問看護を経験。現在は、自身の治療のため休職中。今後は自分を大切にしながら仕事と治療の両立を目指している。モットーは「私と関わる全ての人、そして私自身も笑って過ごせるような看護をすること」
ナースLabホームページ