認定看護師は、患者さんやご家族、病院職員、施設・地域の方々に対して特定の看護分野における熟練した看護技術や知識を用い「実践・指導・相談」を担当しています。病棟や普段の業務から離れて活動することもあることから、頼りにされたり感謝されたりする反面、時には孤独を感じることも。この記事では認定看護師のあるあるエピソードをご紹介します。
目次
1. 全国各地に仲間ができる学校生活
認定看護師の資格を取得するためには、およそ半年間に渡り特定の分野について仲間と共に学習します。また、資格取得可能な教育機関は限られているため、遠方の場合は住居を借りて集中的に勉強している学生もいます。学生同士で集まって勉強することも多く、時には好きな先生のモノマネで盛り上がったり、久々の学生気分を満喫したり。長期休み後の学校では、全国各地のお土産であふれかえり、プチ物産展が繰り広げられています。
2.学術集会は同窓会、シンボルタワーに集合!
分野ごとに学術集会があるため、認定看護師は年に1度は集合します。毎年、全国各地で学術集会が開催されるため、その土地に住む同期が同窓会を企画しておもてなししてくれるのです。最新の知見を深めながら、旅行会社なしでも観光できます。また、特定の分野を突き詰めた個性的な名物先生も多く「会場で迷ったら、○◯先生のところに集合!」など学会のシンボルタワーと化す先生もチラホラ。
3.頼りにされる充実感と達成感
認定看護師は分野ごとに分かれていますが、どの病院でも多くて数人の在籍がほとんどではないでしょうか。院内に認定看護師がいないことで相談できず、迷ったり不安になったりすることも。そのため、養成学校での同期や看護部長に相談したり、病棟や施設をラウンドして患者さんや職員と考えたりしながら一緒に問題解決できた時の達成感は格別です。「◯◯さんに相談したおかげで、よくなりました」と感謝された時は疲れも吹き飛びます。
4.特定分野への飽くなき情熱
認定看護師を目指すにあたり、自分から興味ある分野で専門性を高めたい!と思って勉強を始める人もいれば、上司に薦められてチャレンジする人もいるでしょう。どちらかといえば筆者は後者にあたります。今までモヤモヤしていたことが知識を得ることで解決したり、患者さんや他の職員の役に立ったりすると「勉強してよかった。もっと役に立ちたい」という気持ちが生まれるもの。時には突き詰めすぎて、職員に「厳しい」と言われてしまうこともありますが、患者さんと職員のため日々努力しています。
5.別分野の認定看護師との協力
例えばスキンケアのことでも、皮膚・排泄ケア認定看護師と感染管理認定看護師で見解が分かれてしまう場面があります。専門的な議論を重ねながら協力して意見を出し合うことで、最終的には特定分野だけの考えでは思いもつかない発見につながるケースも。また認定看護師同士、同じような悩みを抱えている場合も多く、共通の目標を持ってタッグを組めた時にはとても頼もしく感じるのです。
6.キャリアアップの幅が広がる
認定看護師としての講師依頼や他の施設への訪問指導など、病棟看護師時代には経験できなかった業務が増えます。認定看護師の資格を取得してから、さらに専門性を高めるために大学院へ進学したり、専門看護師・特定看護師の資格を取得したりする仲間も多くいます。また病院から加算や教育のために必要とされることで、認定看護師手当がつく場合も。自分の能力が病院や患者さんのためになり、認めてもらえるとモチベーションアップにつながりますね。
まとめ
今回は認定看護師である筆者が「あるある」と感じるエピソードについて紹介しました。日々自己研鑽し、先頭に立って活動することも多いため大変な時もありますが、頼りにされるのは嬉しいことでもあります。これからも、仲間と共に患者さんや職員のために奮闘する日々が続くでしょう。
~ライタープロフィール~
【織田真理】ナースLab認定ライター
看護師21年目。看護師長7年目。感染管理認定看護師。2児の母。
外科、内科病棟等の勤務を経て、現在は精神科病院勤務。病院勤務の傍ら、ダウン症の方が働くカフェや、老人施設に非常勤職員として奮闘中。
ナースLabホームページ