日本と違う?
「海外のオペ室事情:オーストラリア編」

ナースライター Tomoko
ナースライター Tomoko
日本と違う?「海外のオペ室事情:オーストラリア編」

自分自身の手術経験をきっかけに後悔のない人生を生きようと思いました。そして18歳の頃から夢であった留学を決意。日本で3年間看護師として働いたのち、現在はオーストラリアで看護師を目指して来年の4月に大学を卒業する予定です。そんな私が海外で経験した手術室実習についてご紹介します。きっと日本との違いに驚くかもしれません。

1.手術室が15部屋以上!?

手術室が15部屋以上!?

はじめに驚いたことは手術室の多さです。なんと15部屋以上あるので、迷子になることも。目的の部屋に辿りつかず、通り過がりのスタッフに声をかけて連れて行っていただいたことがありました。


部屋数の多さはもちろんですが、診療科によって完全に分かれ、緊急時対応の部屋も常に確保していました。病院の規模によって部屋数に違いはありますが、やはり日本と比べると多い方です。


また、オーストラリアの医療機関では、胃カメラや大腸カメラなどの内視鏡検査は、検査ではなく日帰り手術部門として扱われるので、手術室の多さにも納得。それにしても部屋数の多さと広さには圧巻でした。


2.海外ならではの職種!?

手術終了後“Ordery(オーダリー)またはPorter(ポーター)”と呼ばれる方を呼び、患者さんと手術台からベッドへの移乗や必要なモニターの設置や除去、そしてベッドを次の目的地へ移動します(これがオーダリーまたはポーターの仕事です)。そのため、看護師が患者ベッドを移動することは基本ありません。ただし、申し送りがあるので付き添いは必須です。


Ordery(オーダリー)は、ベッドの移動と手術室の場合は手術室の床掃除を行います。また医療者のヘルプ(物品補充などの非直接介助業務)も行うため、必要時に呼び出されます。


日本と大きく違うところといえば、外回り看護師の業務に違いがあります。日本では外回り看護師というと器械だし看護師へ必要時物品を渡したり、麻酔科のサポートも行ったりすることがあります。しかしオーストラリアの場合は、外回り看護師の業務範囲は器械だし看護師の補助がメインで、麻酔科の範囲は麻酔科看護師が専属で付き添い業務を行っています。


3.ティータイムがあるって本当?

ティータイムがあるって本当?

オーストラリアの休憩時間は、10時頃から約15分間のティータイムが始まります。お昼休憩は別に30~45分とるので、日本のように1時間休憩がありません。しかし、休憩時間には医療施設によって幅があります。


私が実習中に行った病院では、お昼休憩が30分の場合、午後にティータイムが15~20分間ありました。


4.学生のうちから正式な看護記録!?

実習期間中はCABG, 美容整形、美容形成、整形外科、形成外科、脳神経外科などの手術を見学し、時には現地の看護師と一緒に器械だしや物品確認をしました。


オーストラリアでの実習は日本と違い実践的です。見守り下であればほとんどの事が実施可能。できないのは麻薬投与と点滴静注くらいかもしれません。「やってみる?」「やります!」というやり取りが多くあり、良い学びがたくさん得られました。


また、学生でも電子カルテシステムのログが与えられるため看護記録記載が可能で、看護師のカウンターサインをもらえばその記録は正式な看護記録として残ります。


看護記録の書式は日本のSOAP展開ではなくISBARを使います。


Information 患者さま情報


situation入院に至るまでの経緯


background病歴。英語が話せない場合は何語を話すのか


assessment アセスメント


recommendation 次のシフトスタッフへやってもらいたいこと


全ての看護師がこの書式にそって記録を書くので、看護問題#1に対しての記録という物は存在しません。


学生時代に徹夜してまで書かなければならなかった1人の患者さんの看護過程や関連図、看護計画、実施などといった書類記載は一切ありません。そのため、受け持ち看護師さんから


「根拠は?」
「なんでそれが必要なの?」
という質問はありません。


むしろ分からない事や聞きたいことがあれば
「いつでも聞いてね」
という雰囲気。


そして実習時間外は翌日に備えてゆっくり休んでほしいという方針なので、実習時間外の課題は基本ありません。


まとめ

海外の手術室や多職種、学生の実習について日本と大きく違う部分があることをご紹介しました。特に学生時代の記録物の多さや寝られない日々は世界共通と思っていましたので、私のように驚く人は多いかもしれません。


また実践的な実習は海外ならではの経験です。ぜひご興味のある方は海外看護師を新たなキャリアの選択肢として入れてみてくださいね。


~ライタープロフィール~

【Tomoko】 ナースLab認定ライター
富山県出身。1984年生まれ。接客業と医療事務から看護の道へ。高校卒業後は外国語専門学校へ通学していたため、看護師になる前から海外を視野に入れていた。臨床3年で渡豪し、ワーキングホリデーを経て現在はオーストラリアの大学単位履修修了。オーストラリア正看護師登録に必要な英語テスト勉強中。アシスタントナースとして病院や施設に在宅看護を経験し働きながら大学生活を送っている。
先日正式に科目履修を終了し、来年4月に卒業式予定。国際看護師を目指している。


メルマガ登録

おすすめ記事や最新情報をお届けします。

メルマガ登録

公式LINE@

おすすめ記事や最新情報をお届けします。

友だち追加