看護師あるある~夜勤明けの過ごし方編 Part2~

ナースライター 北村由美
ナースライター 北村由美
看護師あるある~夜勤明けの過ごし方編 Part2~

看護師と夜勤は切っても切り離せません。24時間稼働の病院や介護老人保健施設などの勤務経験者なら一度は経験しているでしょう。
夜勤は少人数で患者対応、日常生活の援助、ナースコールの対応にあたらなければなりません。日勤以上に緊張感もあります。ふとした時間に襲ってくる睡魔との闘いも。夜勤明けはそんな緊張から解放されます。
看護師歴20年以上の筆者が夜勤明けの「あるある」をご紹介します。
あなたはゆっくり派?行動派?皆さんも当てはまることがあるのではないでしょうか。


1.とにかく解放感

少人数での患者対応、鳴り止まないナースコール、急変など夜勤は常に緊張状態。加えて長時間勤務であることも。早番、日勤者の顔をみるとホッとします。日勤者に申し送りをし、記録を終了後の「やりきった」「終わった」という解放感は、日勤後とは違います。急変対応などを数人で頑張った時はさらに達成感もあるでしょう。夜勤明けにはまぶしすぎる太陽の光を浴びて「お疲れさまでした」と玄関から出る時の解放感は格別で、看護師ならではですね。


とにかく解放感

2.一日中空腹

夜勤明け後は一日中空腹感が続きます。食べても食べても満腹感を得られず、食べ過ぎてしまうことも。これは糖代謝機能への影響によるものとされています。日本看護協会「夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」によると”睡眠の質の低下や睡眠不足が、食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌を減少させ、逆に食欲を高めるホルモンであるグレリンの分泌を亢進させるために生じる可能性がある”と言われています。
大丈夫です、明けでずっと食べているのは、あなただけではないですよ。



3.目の周りに「クマ」

朝になって「顔色悪いね、大丈夫」なんて言われたことはありませんか。
一晩あけると目の周りに「クマ」が出現します。夜勤明けは睡眠不足、疲労で目の周りの血流が停滞しやすい状態になります。目の周りは皮膚が薄いため血流の停滞が「クマ」として見えやすいのです。ホットアイマスクで温める、十分に睡眠をとることで解消が期待できるでしょう。



4.モニター、ナースコールの音が聞こえる(気がする)

これは看護師ならほとんどの人が当てはまるのではないでしょうか。
家に帰ってもモニターアラーム、ナースコールが聞こえることがあります。一晩アラームを聞いていると、鳴っている感覚がしばらく消えません。



5.帰宅までに眠気に襲われる


とにかく解放感

夜勤明けは睡眠不足、疲労状態です。帰宅途中に睡魔に襲われることがあるのではないでしょうか。電車移動だと眠ってしまい、乗り過ごすこともあります。特に自分で自動車運転し通勤している方は注意が必要ですね。筆者は眠気でボーッとして縁石に乗り上げてタイヤがパンクし、レッカー移動となったことがあります。眠気で危険だと感じた時はガムをかむ、冷たい飲み物を飲む、車を停めて体を動かすなどしましょう。



6.体は疲れているのに熟睡できない

サーカディアンリズムの乱れや精神疲労で、体は疲れているのに眠れない、眠っても熟睡できない時があるでしょう。ゆっくり休みたいのに変な夢をみたり、起きた時朝なのか夕方なのか分からなかったりすることもあります。質の良い睡眠をとるには工夫が必要です。前述の日本看護協会のガイドラインでは、就寝前の行動パターンを決めておくと良いとしています。“パターン化しておくと、その行動をすることで身体へ眠りのスイッチが入り、入眠しやすくなる”そうです。眠る前に好きな音楽を聴く、ぬるめのお風呂に入るなどリラックスすることも推奨されています。



7.一日ダラダラ


一日ダラダラ

帰ったら重い体をひきずり、とりあえずシャワー。食事を取って眠れれば良いのですが、眠れない時は布団でダラダラ。スマホを見たり、テレビをボーッと見たりします。おそらくこのパターンが一番多いかもしれません。看護師の現実です。でもダラダラも過緊張を解くには大事です。「ダラダラ過ごしてしまった」と自分を責めないことも、その時間を意味ある時間とすることに繋がるでしょう。



8.活動をする

たまっている用事や予定された活動がある場合、 買い物や銀行など日常の用事は明けでそのまま行くことが多いでしょう。予定の活動として友人との食事や飲み会、エステ・美容院、旅行が挙げられます。仮眠をとってシャワーを浴び、メイクもしっかりして出かけます。楽しみな予定があると「終われば○○がある」と思えるので、いつも以上に頑張れますね。



まとめ

記事を読んでいただき、夜勤明けの状態や過ごし方であなたも当てはまることが一つはあったのではないでしょうか。
看護師なら避けては通れない夜勤。夜勤明けの時間を「ゆっくり休む時間」としている人もいれば、「普段できないことをする時間」としている人もいて、とらえ方 はそれぞれです。
「そうそう、あるある」と共感したことを休憩室の話題にしたり、夜勤明けの過ごし方を考えたりするお手伝いができれば幸いです。



引用・参考文献


注1)日本看護協会 夜勤・交代制勤務に関するガイドライン p,105
注2)日本看護協会 夜勤・交代制勤務に関するガイドライン p,89
日本看護協会 夜勤・交代制勤務に関するガイドライン


ライタープロフィール

【北村由美】ナースLab認定ライター
看護師歴20年以上。ライター歴2年。急性期病棟・外来・回復期リハビリ病棟を経て現在訪問看護師。要介護5の母の介護をしながら勤務中。ケアマネ・登録販売者資格等あり。ライブ、フェス参加が趣味。

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