入職して数ヶ月、新しい環境には少し慣れたけど、仕事ではまだ新しいことを覚えたり、気を張ったりする場面も多いかもしれません。「私はこの仕事、この職場に向いているのかな」と何かと多感に感じる時期だからこそ自己分析ツールを活用して自分自身の見つめ方を変えてみませんか。筆者が実際に活用しておススメできると感じたツールを2つご紹介いたします。
1.世界で活用、強みと弱みを発見するツール
「クリフトンストレングス・テスト」
米国GALLUP社が開発した才能診断テスト
クリフトンストレングス(旧ストレングス・ファインダー)という診断ツールです。2019年に名称が変更されましたが、ストレングス・ファインダーの呼び名が定着しているようです。
全世界の企業で活用されているツールです。(2023年5月時点で3000万人以上)
【診断方法】
・オンラインテスト(所要時間1時間程度)
・「177の質問」を読み、自分に最も当てはまる方を選択する。
・選択した結果より「34のクリフトンストレングスの資質」の順位と活用アドバイスレポートが届く。
【購入方法】
GALLAP社の公式サイトから直接購入する場合、上位5位までの診断レポートは3,000円、34資質すべての診断レポートは8,450円です(*1)。
GALLUP社ホームページ(外部サイト) 2023年5月30日閲覧
書籍「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版ストレングス・ファインダー2.0」を購入すれば、上位5位の資質を診断できるアクセスコードが付いています。書籍代は2,420円です。
私はGALLAP社の公式サイトから、34の資質の全ての順位がわかる完全版を購入しました。 オンライン上で177の質問に答えると、診断結果や資質の説明が書かれたレポートがすぐに届きました。レポートはかなりのボリュームで、私が印刷して手元にあるものでは、A4サイズで約80ページです。購入・診断・結果まで全てオンラインで完結。レポートは各自で印刷する必要があります。
【補足情報】
GALLUP社は、このテストを受けることは生涯で1回とすることを推奨しています。数年後に再度テストを受ける方がいるそうですが、提供側は再テストを推奨していません。私は受けていませんが、レポート内容の説明や活用方法をもっと知りたい場合は、GALLAP社認定のコーチに依頼するオプションもあります。
2.自分に似合う色を知っておしゃれを楽しもう
「パーソナルカラー診断」
カラー診断に関する資格やサービス提供サイトは、さまざまな協会や団体が存在しています。筆者が体験したのは、株式会社色彩塾提供の「color+shapeパーソナルカラーコンサル」に同社の公式サイトから申し込みました。所要時間は150分。料金は税抜き2万5000円です(*2)。
【価格】
color+shapeコーディネーターは全国各地でサービスを提供しています。それぞれのコ-ディネーターが開設しているHPから申し込みができますが、料金設定はそれぞれです。コンサルを受ける場合は、納得のいくサービス提供者をご自身で調べましょう。私が受けたサービスは、パーソナルカラーと骨格診断の両方を扱うもので27,000円でした。
【診断内容】
カウンセリング、色の基礎講座、カラーシステムの説明、カラータイプ診断、色の使い方、小物選び、コーディネイトなどのアドバイスを受けました。提供者によってサービス内容が異なるので、ご確認ください。
3.活用後の変化とおススメする理由
① クリストンストレングス・テスト
自分の「弱み」に着目するのではなく、「強み」を活かす方法を考えていく視点を持てたことが大きな収穫となりました。あなたの弱みはそれが得意な人に任せてもいいと思えば気が楽になりませんか。全てにおいて100点を目指す必要はなく、自分のできることや得意なことに磨きをかければいいのだと前向きに捉えましょう。ちなみに2018年に完全版を受けた私の資質1位は「共感性」で、最下位(34位)は「戦略性」でした。今の仕事では共感力を活かしています。戦略的な部分はコーチをつけるなど他者の力を借りればいいのです。
自分が当たり前にできることと相手のできることが違うと理解できれば、人と比べて無駄に落ち込む必要がなくなりますよね。それを客観的に判断できるツールとしておススメです。
② パーソナルカラー
パーソナルカラー診断を受けたことで、自分に似合う色、彩度、明度のほか、似合わない色もわかりました。似合わない色は「自分の肌がくすむ」ことを発見しました。
パーソナルカラーを知ったことで、似合わない色でも工夫次第で自分の肌に馴染ませることができるというテクニックも身につけられるようになりました。
色を楽しむ余裕が生まれたことで、おしゃれに対するハードルが少し下がりました。
顔周りの色合わせを意識できるようになると、相手に与える印象も変えられます。
ナース自身の顔色が悪いと患者さんに不安や心配を与えかねます。対人援助職にとって、第一印象はとても大切です。
また、似合う色を身にまとうことで自分自身の気分がよくなると思います。
おしゃれは大切な心の栄養分です。仕事に忙殺されるだけでなく、ナースこそ意識して自分を楽しみましょう。
4.「対話」からはじめる自己分析
自己分析ツールを活用する際に大事な前提をお伝えいたします。
それは「分析結果に自分を当てはめすぎないこと」です。
ツールはあくまでも自分を知るきっかけであり、入り口です。
大切なのは自分との対話です。診断結果に一喜一憂するのではなく、違和感がある結果ならばなぜ違和感があるのだろうと、自分に問うことから対話がはじまります。
そして、自分を知ることは相手との違いを知ることにつながります。
私たちは誰一人として同じ存在ではありません。いろいろな価値観があり、いろいろな物差しで周りを見渡せば、自分や相手の素敵なところにも気づくはずです。
まとめ
自分を知るツールとして2つご紹介しましたが、いかがでしたか?
今回ご紹介したものは有料ツールですが、調べれば無料の簡易的な分析ツールが多々あるので、試してみるのもいいですね。
新人ナースの方にとって新しい環境に慣れるまでは、心が揺れ動きやすい時期だと思います。ですがあなたは唯一無二な存在です。
まずはあなた自身が、大切な自分に興味を持って、あなたの素敵なところを発見していきましょう。
ライタープロフィール
【大橋祐子】ナースLab認定ライター
石川県在住 看護師歴20年
17年間の総合病院勤務を経て、現在働く女性の心と暮らしを整えるサポートを行っている。片づけコンサルやサポート、介護士育成講師、看護師ライターなど幅広く活動中。
ブログ:https://ameblo.jp/2525miuriko/
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