皆さんは内分泌内科と聞いて、どのようなイメージを持っていますか?内分泌内科は、体内で働くホルモンの分泌異常によって引き起こされる病気の治療を行う診療科になります。
内分泌内科病棟で日夜奮闘する看護師が、「あるある」と思うような仕事内容や働いて感じた魅力を紹介します。
1.特殊な検査の経験が積める
ブドウ糖負荷試験、下垂体機能評価など、こまめな採血検査が多いからこそ採血の腕が磨かれるのも内分泌内科ならではです。いつの間にか採血が得意になっていたという人も多いのではないでしょうか。
2.投薬管理が大切
内服薬による治療、疾患のコントロールが主な治療となるため、日常業務では患者さんの内服管理が重要です。自己管理が難しい患者さんが多い時には、配薬業務だけでも大忙しになることもあります。
3.素早い判断力が鍛えられる
内分泌内科特有の採血、24時間畜尿、眼底検査、頸動脈エコーなど特殊な検査が多いのも内分泌内科の特徴です。検査データの変化には敏感になるので、早めの処置や医師への報告など、素早い対応力が鍛えられます。
4.特殊な検査説明
特殊な検査の知識や技術の習得を求められる内分泌内科の看護師は、患者さんへの分かりやすい説明も大切な技術のひとつです。伝えることの大切さを実感しているからこそ、患者さんに理解していただけるよう説明にも熱が入ります。
5.生活指導の教育と重要性
慢性的な内分泌疾患では病と一生付き合っていかなければならないため、生活指導や教育も看護師の重要な役割です。ひとつひとつ一緒に達成して迎える退院の日は、喜びと応援の気持ちがこみ上げます。
6.堂々巡りの無力感
内分泌疾患の中でも、糖尿病患者さんの教育入院は、関わりに苦労することが多いです。入院中はコントロールできていたのに、退院後に生活習慣が乱れて再入院してしまうことも多く、無力感にさいなまれます。
7.じっくり患者さんと向き合える
比較的急変が少なく患者さんとじっくり向き合うことができるのは、内分泌内科ならではの良さです。生活指導や教育を行い、前向きに取り組んでいただける様子や、療養行動を支援できるやりがいは大きな喜びです。
まとめ
内分泌内科は特殊な検査も多く、専門的な知識が必要な診療科です。患者さんとじっくり向き合うことができ、やりがいを感じられます。一人の看護師として認めてもらえた時の喜びは、何ものにも代えがたいものがあります。内分泌内科の魅力が伝わりましたら幸いです。
ライタープロフィール
【伊藤ひとみ】 ナースLab認定ライター
外科、消化器内科、内分泌内科、神経内科、整形外科で臨床経験20年以上。
派遣看護師としてデイサービスや高齢者施設、訪問看護の経験もあり。
ナースLab:https://nurselab.net/home