職場にはさまざまな暗黙のルールが存在しますが、中には意外なルールもあるでしょう。どうしても納得できないルールや逆にルールが楽しみで仕事を頑張れるケースもあるのではないでしょうか。ちょっと変わったルールが職場でどのような機能を果たしているのか、背景を探ってみるのも面白いかもしれませんね。ここでは「それ、あるある!」と思って頂ける職場のちょっと変わったルールあるあるを集めてみました。
目次
夜勤のときにお菓子を持ち寄る
夜勤のときにその日のメンバー分のスナック菓子やスイーツを持ってくる暗黙のルールがありました。とくに年配の先輩は、いつもゼリーやプリンなどを一人1つずつ持ってきてくれます。一方若手看護師は、スナック菓子の大袋を持ってくることが多かったように思います。気前の良い先輩との夜勤はちょっとした楽しみでした。
電子カルテは就業開始時間の10分前からしか触れない
筆者が所属していた病棟では、就業前残業を減らす目的で、電子カルテは就業開始の10分前からしか使えない決まりがありました。新卒看護師なら早く出勤して、その日の患者さんの情報を収集したい人も多いでしょう。新卒の頃は、10分前の電子カルテの争奪戦に勝つことが日々の目標になっていました。
電子カルテは先輩優先
新卒や若手看護師は情報収集のために電子カルテを使う時間が長いかもしれません。でも電子カルテは先輩が優先。台数が少ないので「ちょっと貸してくれない?」と言われると譲るしかないのが現実です。
新人だけ身だしなみのルールがある
院内の規定で身だしなみを整えることは、ある程度決まっているかもしれません。しかし、筆者の病棟では新人だけの変な身だしなみのルールがありました。「黒の髪留めしかつけてはいけない」とか「白い靴下しか履いてはいけない」といったものです。新人のとき、ラメのついた茶色のシュシュをつけていたら師長に「キラキラはやめて!色も黒で」と注意を受けました。しかしほかの中堅以上のスタッフは、色とりどりのお気に入りの髪留めをつけていたのです。
靴下についても、先輩たちはさまざまな色やキャラクターの靴下を履いているのに、新人は白という決まり。不思議なルールだなと感じていたものです。
朝礼で毎日1つ今日の目標を発表
朝、申し送りのときに「今日の目標」を言うルールがあります。その日の受け持ち患者さんの情報を共有しつつ、その患者さんのどのような症状に気をつけて、どのような関わりをするのかその日の看護目標を一人ひとり発表しなければなりません。目標を発表することは患者さんの情報共有だけでなく、それぞれの看護の視点を知り、学びの場にする目的があるようです。
退勤するときは必ず一人ひとりに声をかけて帰る
退勤する前はかならず一人ひとりに、残っている業務がないかを確認しなければなりません。物品の点検や中材への物品返却など、さまざまな業務を頼まれることがあります。早く帰るために朝からスケジュール通り効率よく業務を遂行しても、最後の最後で大どんでん返しに遭うこともしばしば。
就業30分前出勤
就業開始は8:30ですが、ほぼ全員が8時には出勤している状態。必要物品を準備している人や電子カルテで一生懸命情報収集している人、なぜか休憩室に集まって喋っている人もいました。就業30分前に出勤するという暗黙のルールがあるために、やることもないのに出勤している人がいる不思議な状況でした
休憩室で座る席が決まっている
師長やベテランの先輩たちはゆったりと座れるふかふかのソファーに座るのですが、新人や若手は休憩室の入り口に近い狭い空間もしくはお尻が痛くなる堅い椅子に座るのが暗黙のルール。新人や若手は、テーブルの上に置かれたお菓子に手が届かなさそうな席にしか座れません。「お菓子どうぞ」「もっとこっちに座ったら?」など優しく声をかけてくれる人は一人もいません。
病棟会議や委員会は休みでも参加しないといけない
定期的に実施される病棟会議や委員会活動は、たとえ休みであってもかならず出席しないといけいない暗黙のルール。夜勤明けで帰った先輩が、午後から再度出勤して会議に参加していることもありました。上の立場の人たちがしていることがルールとなり、後輩たちもそのルールを真似しなければいけないのは辛いものですね。当日出席しなくても後日、議事録で確認するのではダメなのでしょうか。不思議な暗黙のルールです。
まとめ
職場でのルールは、ときに不満やネタになることがあります。理解不能なマイナス面も多いかもしれませんが、想像もしなかったプラス面や遵守することで生まれる意外な楽しみを見つけられると良いですね。
ライタープロフィール
【東 恵理】ナースLab認定ライター
看護師、保健師、介護支援専門員。 国公立大学看護学科卒業後、総合病院にて手術室、外科病棟を経験。その後、小規模多機能型居宅介護施設へ。在職中に介護支援専門員資格取得したことをきっかけに、在宅分野に興味を持ち訪問看護へ転職。一つの働き方に縛られず、フレキシブルな働き方を目指し、ライター業に挑戦。 現在、訪問看護で非常勤として働きながら看護学校非常勤講師や介護士向け研修の講師も務めている。一児の母。
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