看護師あるある~看護師の雑務編~

ナースライター 雪猫堂
ナースライター 雪猫堂
看護師あるある~看護師の雑務編~

日々、看護師が業務をこなす中で「これって私の仕事?」「この仕事は看護師の仕事なのだろうか?」と感じるものがあったりしませんか?看護師として働いているのに看護とは関係ないような業務に時間を取られて本来の看護がおろそかになると感じることがあるかもしれません。
今回は、看護師が雑務と感じる業務についてご紹介します。



整理整頓が意外と大変?紙カルテ管理

カルテは、患者の状態や処置内容を把握するために非常に重要です。しかも詳細を具体的に記録するのには時間を要します。紙カルテを使っている病院の場合、ある程度の厚さになると整理整頓して保管する必要があります。私の経験では紙カルテの1年分をひもでまとめ、年度末に保管庫に運んでいたものです。保管する紙カルテの中には必要な書類が残されているか、順番が間違っていないか確認していたため、時間と手前がかかっていました。



定数はそろっているか?足りない備品はないか?

普段の業務で使用するマスクや手袋、医療物品などの残数確認、補充は大事な仕事。地味な作業ですが、必要な時にすぐ取り出せることは作業の効率化につながるからです。しかし、在庫の管理や発注は、これまでの利用状況や今後の使用量を予測して発注する必要があるので気を遣います。また物品の数が合わないとスタッフ総出で捜索することに。この時間はちょっともったいなく感じてしまいます。



協力してやりたい!清掃、消毒業務

ナイチンゲールが環境整備の必要性を説いて以来、患者が安全安楽に入院生活を送るための環境整備は看護師にとって大事な業務の一つです。しかし病室や器具の消毒、ベッドメイキングなどの清掃業務は感染予防や患者の安全のためには不可欠ですが、必ずしも看護師がしなければならないわけではありません。看護助手さんや清掃員さんに助けられているのが現状ではないでしょうか。



なんでも看護師に聞かないで!電話対応

医師や他のスタッフからの問い合わせや他部署、および外部機関との連絡、患者の家族からの電話など、看護師が対応しているケースが多い傾向です。看護師が直接かかわらない他部署同士の問題に対して、橋渡し的な役割を担う場合の疲弊はかなりのものでしょう。時には自分の業務を中断して対応しなければならないときはなおさら疲れるものです。



看護記録以外の書類

保険請求などの書類作成作業は、看護業務の本質ではないため、雑務と感じることがあります。本業の記録を入力している最中に、よくわかっていない関係書類についてクラークさんに話かけられた挙句、気づいたら記録が消えていたときには絶望します。



取りに行ったり受け取ったり...その都度繰り返される階段ダッシュ

病棟で検体採取した際に至急で出したいけれど検査技師さんを呼ぶほどの検体数ではない、時間外に処方薬が調剤された…といった場合に、検査室へ検体を運んだり薬局まで処方薬を取りに行ったりするのは看護師というケースがよくあります。病院によっては最上階から1階まで階段で上り下りすることもあるので往復だけで疲れてしまいます。


看護師あるある~看護師の雑務編~

トイレ介助や入浴介助、もっと協力して!

看護師が、自力で動けない患者をトイレに誘導したり入浴を介助したりすることは、よく見る光景ですよね。これらの介助は患者のQOLを維持するために必要です。特にトイレ介助は不定期に呼ばれるため作業の中断を余儀なくされることも多く、他の業務とのバランスを取るのが難しいと感じます。入浴介助は入浴中だけではなく、準備や後片付けも含むため思いのほか時間がかかります。せめて、後片付けや浴室清掃、見守りで大丈夫な患者さんのトイレ介助は看護助手さんにお願いしたいのが本音です。



まとめ

日々の業務の中で何気なくしていること。ふと考えると看護師の仕事なのかと不満に感じることもあるでしょう。しかし雑務の中には直接的に関わりがなくても「患者のため」に必要な関わりであることも。すべてを雑務として扱うのではなく、看護師がすべき業務と他部署や多職種に協力を依頼する業務をうまく分けて日々の業務ができればいいですね。



ライタープロフィール

【雪猫堂】ナースLab認定ライター
看護師。北海道出身、在住。看護学校卒業後2か所の総合病院でリハビリ病棟、整形外科の看護を経験。現在訪問看護ステーションで非常勤として勤務している。小学生2人の母親でもありワークライフバランスのあり方を模索中にライター業に出会う。

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