新人の頃から変わらない! 私の7つ道具

ナースライター 片山はるか
ナースライター 片山はるか
新人の頃から変わらない! 私の7つ道具

看護師歴は二十数年。私には新人の頃から変わらない7つ道具があります。新人の頃は紙カルテでしたが、今は、電子カルテが普及しています。記録も手書きからキーボード入力となり、業務はより効率的になりました。しかし、どんなにデジタル化が進んでも、私の7つの道具は欠かせません。日々の業務を安全かつ円滑に進めるための、シンプルでありながら現場で役立つアイテムです。



ストップウォッチは時間を制する

ストップウォッチは時間を制する

看護業務において、時間管理は安全に直結します。検査や処置によっては、バイタルサイン測定の時間が決まっていることも。手術や検査の出棟時間は遅れないことが大前提です。例えば手術や検査の時は、出棟時刻15分前にストップウォッチが鳴るようにセット。出棟直前のバイタルサイン測定、排泄や持ち物について最終確認します。私自身が心に余裕をもって患者さんを送り出すためには、時間管理の相棒としてストップウォッチは必須です。その結果、安全でスムーズに業務をこなすことができます。



紙のメモとボールペンは情報の命綱

紙のメモとボールペンは情報の命綱

電子カルテが主流の今でも、メモ用紙とボールペンは私の業務に欠かせないアイテムです。電話で受けた連絡事項や急な依頼など、その場でさっと書き留めることで、情報の抜け漏れを防ぎます。書き残したメモは、後で内容を確認するだけでなく、内容を正確に伝えるための確認ツールに。
もう一つの使い方として、出勤時に情報収集した後、紙に緊急度と重要度のマトリクス図を書くことも。緊急度と重要度のマトリクスは、タスクを4つに分類し優先順位を整理する図です。「重要・緊急」「重要・非緊急」「非重要・緊急」「非重要・非緊急」に、タスクを振り分けます。業務が立て込んで来た時にも、マトリクス図を確認することで、混乱を減らすことができます。委員会や研究、研修など多くのタスクを抱えている時こそ、書いて整理できるのでおすすめです。




蛍光ペンでケアの抜け漏れを予防する

蛍光ペンでケアの抜け漏れを予防する

複数のタスクが同時に進行する現場では、ケアの優先順位をつけ、忘れがちなタスクを覚えておかなければなりません。私は、タイムスケジュールやタスクリストに蛍光ペンでラインを引くことで、時間厳守の処置や重要な確認事項が把握できるようにしています。例えば、検査や特定の薬剤投与の時間など、見落としが許されない項目にラインを引くことで、ケアの抜け漏れを未然に防げます。視覚的に情報を整理することで、忙しい状況でも冷静に業務を遂行するための手助けとなるのです。



とりあえず油性ペンで書く

とりあえず油性ペンで書く

検体ラベルや持ち物、処置で使う器材など、名前や情報を書き込む場面は意外と多いものです。他にも、消毒液や軟膏などの開封日時を記入したり、マーキングしたりする時など用途はさまざまです。太字と細字の両方を使い分けられるツインタイプは特に便利。
ただし、白衣を洗濯に出す前には、ポケットに油性ペンが入っていないかの確認を絶対に忘れないでください。油性ペンが入ったまま洗濯されてしまい、洗濯物にインクがついて返ってきたことがあります。自分の心がけ一つで防げるので、確認は忘れずに。



サージカルテープは万能選手

サージカルテープは万能選手

サージカルテープは「とりあえず止める・貼る」万能選手です。ルートの仮固定やSpO2プローブの装着など、現場では瞬時に対応が必要な場面が多くあります。そんな時に役立つのがサージカルテープ。太サイズと細サイズ両方あると便利です。特に小児は爪先が小さく細いため、太いテープでは大きすぎることが多く、細サイズが重宝します。また、サージカルテープをポケットに入れておくと紛失しやすいので、リングやテープホルダーをポーチに取り付けて使うと非常に便利です。




ハサミはテープが切りやすいタイプが断然おすすめ

ハサミはテープが切りやすいタイプが断然おすすめ

ハサミは日々の業務で使う頻度が高いアイテムです。「テープがくっついて切りにくい……」「忙しい時に限ってくっついて切れない」という経験はありませんか?
通常のハサミはテープの粘着成分でベタつき、切れにくい場合も。フッ素コート加工が施されたハサミであれば、粘着テープを切ってもベタつきにくいため切りやすいでしょう。私が長年愛用しているハサミは、形こそいびつですが、粘着性の強いテープもストレスなく切れる優れものです。




まとめ

たとえ病棟が変わってもデジタル化が進んでも、私の7つ道具は変わりません。新人の頃からの習慣が、今の働きやすさにつながっていると実感します。看護の現場では、忙しい毎日の中で患者さんへの配慮は忘れず「いかに効率よく動けるか」が大切です。そのための相棒アイテムを、自分なりにアップデートしながら使い続けていくことが、仕事のしやすさや安心感につながります。振り返ってみると、きっと新人の頃から今も変わらず支えてくれているものがあるはずです。



ライタープロフィール

【片山はるか】ナースLab認定ライター
三重県鈴鹿市在住。看護師の自立と多様な働き方をサポートしたいという思いがあり、看護師をしながら、看護師ライターやSNS運用、ナースまつり実行委員に携わる。
小児科急性期、糖尿病/呼吸器内科、脳神経内科、現在は手術室に勤務。看護大学で小児看護学助手として研究補助・実習指導の経験もあり。
3児の母。
ブログ:現役看護師/看護師ライター/看護師の起業コンサル@片山はるか

看護師による看護師のためのwebメディア「ナースの人生アレンジ」

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