看護師あるある~夜勤専従で働く看護師編~

ナースライター 雪猫堂
ナースライター 雪猫堂
看護師あるある~夜勤専従で働く看護師編~

看護師の働き方はさまざまですが、病院や施設だと日勤と夜勤の2交代制が多い傾向です。日勤のみの働き方をよく見ますが、あえて夜勤のみ働く夜勤専従という選択肢もあります。そんな夜勤専従で現在働いている私が看護師の現場や日々の生活で感じる「あるある」エピソードをご紹介します。



常に昼夜逆転生活 体内時計が乱れてしまう

夜勤専従では普段は夜に働くため、昼間に仕事が終わり帰宅、その後就寝のサイクルとなります。そのために昼間働く人とまったく逆の生活です。人間のサイクルは夜眠るようにできているので、昼夜逆転の生活が長期間続くと睡眠の質が低下し、自律神経やホルモンバランスが崩れる可能性があります。また慢性的な睡眠不足により、免疫力の低下や生活習慣病のリスクも高まります。そのため睡眠や休息の取り方に工夫が必要です。



曜日感覚がなくなってくる

曜日感覚がなくなってくる

シフト制で働いていると「今日は〇日だから夜勤入りだ」などと日にちで勤務日を意識するため、曜日がよくわからなくなります。日勤だと「今日は〇曜日だからあの検査がある」など目安があるのですが、夜勤は基本的に同じ仕事内容であるため、日にちはわかっても曜日ははっきりしなくなることが多いのです。そのため夜勤明けのごみ収集日などはよく忘れがちです。



昼間はなかなか眠れない!寝ていても起こされる!

睡眠は大事といっても、日中周囲は活動している時間なのでなかなかまとまった睡眠時間は取れないことが多いものです。家族がいれば家族に起こされる、昼間にしかできない用事があればその時間に起きていなければならない、近所の騒音や日光の影響などで夜のように眠れないのが現状です。睡眠不足を解消するには、家族に眠れる環境づくりへの協力を求める、遮光カーテンを使うなど工夫するとよいでしょう。また、夜勤明けの昼間は短時間の睡眠に留め、夜にまとまって寝るようにしています。



平日昼間の有効活用!自由な時間がうれしい

役所や学校関係、自身又は家族の通院など、平日の昼間でないとできない用事もあります。また、休日では混雑している場所でも平日の昼間だと空いていることが多いものです。
今までは時間休みや半日休みなどを利用していましたが、夜勤専従になってからはそういった制約がなく平日の昼間の時間を使えるようになったのです。また子どもの体調不良や親が出てくる場面などでも迅速に対応できるようになりました。
それ以外でも子どもが学校、夫が仕事でだれもいない昼間の自由な一人時間は、何ともいえない特別感があってうれしく感じています。


平日昼間の有効活用!自由な時間がうれしい

残業は少なく、手当は充実

まったくないとはいえませんが、夜勤専従だと基本的に残業は少ない傾向にあります。記録は自分しかできないので頑張りますが、片付けなどの残務は「早く終わらせてみんなで帰ろう!」と一致団結して協力します。勤務先や状況によっては、記録や業務、申し送りなどすべて終わったら定時で帰宅、というパターンも少なくありません。
また、夜間働いているので夜勤手当があります。夜勤手当とは夜勤(22時~5時)は「深夜労働」とされ、割増賃金を支払う必要があるというもの。
一般的に看護師の夜勤専従では、月に8~10回程度で勤務が組まれているところが多いようです。そのため、夜勤の回数が決まっていれば夜勤手当も固定され、給与に反映されます。



「これが晩ごはんだとお母さんいないんだってさみしくなる」

「これが晩ごはんだとお母さんいないんだってさみしくなる」

これは私の体験談ですが、夜勤の日は家族に夕食を作っていくことがほとんど。その上、作りやすく保存もできるカレーライスを作ることが多かったのです。あるときカレーの日が続いたところ、小学6年生の長男がポツリ。「今日カレーかあ...ってことは、お母さんいないんだね。最近カレーが晩ごはんだとお母さんいないんだと思ってさみしくなるんだ」と言ったのです。私の利便性のみ考えて作ったカレー。しかし、彼にとっては「カレーライス=お母さんが夜勤でいない」に結びついてしまったのでした。



まとめ :周囲の協力が不可欠だけど選択肢として夜勤専従はアリ

夜勤専従は一般的な働く時間とは異なるので身体的、精神的に辛いこともありますが、賃金や日々の生活の事を考えると選択肢としてはアリかな、と思っています。私も昼間の時間を捻出したいがために夜勤専従を選んでいますが、今働けているのは多少健康な体と家族や周囲の理解、協力あってのことです。将来のことを考えると長く続けられる働き方ではないかもしれませんし、皆さんに勧められる働き方ではないかもしれませんが、このような働き方もあるよ、ということで紹介しました。 ちなみに、長男のカレーに対する発言については私も反省し、作り置きの食事のバリエーションを増やしたり、温めるだけ、焼くだけの状態にして夫に託したりなど工夫しています。また、私がいるときにカレーライスを作って一緒に食べるなどしているうちに、彼のカレーライスに対する不満はなくなりました。



ライタープロフィール

【雪猫堂】ナースLab認定ライター
看護師。北海道出身、在住。看護学校卒業後2か所の総合病院でリハビリ病棟、整形外科の看護を経験。現在訪問看護ステーションで非常勤として勤務している。小学生2人の母親でもありワークライフバランスのあり方を模索中にライター業に出会う。

看護師による看護師のためのwebメディア「ナースの人生アレンジ」

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