看護師として急性期病棟に配属され「周手術期に興味がある」「高齢患者さんとの関わりが好き」と感じている方は多いのではないでしょうか。私は新人から5年間、外科・泌尿器科の混合病棟で働いていました。泌尿器科疾患の患者さんをケアする、病棟勤務でのリアルをお伝えします。
泌尿器科病棟って、実は「急性期」のやりがいが詰まった場所なの?
泌尿器科と聞くと「排泄のケアが中心で、看護のやりがいは感じにくそう」とイメージする方がいるかもしれません。しかし実際の現場は想像以上にアクティブで、看護師としての専門性が求められる場所です。私自身、新人から5年間この分野に携わる中で、泌尿器科ならではの奥深さや面白さを数多く実感してきました。そこで今回は、外側からは見えにくい「泌尿器科病棟のリアルな日常」や、他では得られない看護のやりがいについて、私の経験をもとにご紹介します。

泌尿器科病棟ってどんなところ
泌尿器科病棟は、検査目的の一泊入院から膀胱がんや腎臓がんなど手術や化学療法目的まで、1~2週間近く入院する患者さんが多い傾向です。患者さんの入れ替わりが激しいため、周手術期から化学療法まで幅広い知識が求められます。
どんな患者さんがいる?
泌尿器科病棟は高齢患者さんが多いのが特徴です。また、膀胱留置カテーテルの管理が必要な患者さんがほとんど。血尿や排尿困難、尿失禁など、排尿にトラブルを抱えた患者さんへのアプローチがメインです。ウロストミーの患者さんや腎ろう、尿道カテーテル用キャップを装着した患者さんもいます。
看護師の配置は?
泌尿器科病棟の多くは「急性期一般病棟」に該当しますが、看護配置は病院の選択(届け出ている施設基準)によって異なります。 私の働いていた病棟の看護師配置は急性期一般の7:1。実際に日勤で受け持つ人数は6人前後でした。
泌尿器科は手術件数が多く、オペ出し・オペ迎えや入退院が頻繁であるため、7:1という手厚い看護配置であっても、非常に密度の高い業務内容でした。
泌尿器科病棟のやりがいは?
排尿障害は日常生活に大きな影響を及ぼします。膀胱留置カテーテル抜去後に尿意がなくなってしまった患者さんや、尿もれが続いていた患者さんの症状が改善し、退院が決まった時などは、喜びもひとしおです。その一方で、高齢の患者さんがほとんどのため、ストーマ管理や尿道留置用キャップの管理指導が困難なこともありました。ご家族と一緒にケアしたり、退院後の支援やサービスを検討したり、退院後の生活を考える必要があります。さまざまな準備を整え、退院が決まると達成感でいっぱいなのです。
こんな方におすすめ
□ 周手術期の看護が好き、興味がある人
膀胱・腎臓・前立腺など、泌尿器領域の手術件数や種類はたくさんあります。それぞれの手術によって、特徴や術後の観察ポイントはさまざまです。術式ごとに気をつけるべきポイントを押さえ、うまく対応できたときは達成感があります。
□ 高齢者看護が好きな人
泌尿器病棟に入院している患者さんは高齢者がほとんどです。排泄援助や退院後の生活支援を検討できる人、ゆっくり寄り添う看護が好きな人に向いています。
□ 清潔ケアが苦にならない人
膀胱留置カテーテルが挿入されている人の陰部洗浄は毎日必須です。シャワー浴や陰部洗浄で皮膚を清潔に保つことが大切だからです。体に触れるケアが好きで、丁寧にできる人に向いています。
□ 患者への対応が柔らかい人
泌尿器領域では、デリケートな話題に触れなくてはならない場面があります。患者さんに対応する際は羞恥心に配慮し、相手の立場を思いやる優しさが必要です。療養が長期化したり入退院を繰り返す患者さんもいたりするため、長く信頼関係を築ける力も必要です。
まとめ
泌尿器科病棟はイメージしにくいかもしれません。というのも私が新人の頃、泌尿器科特有の術式や病気の呼び方にかなり戸惑ったものです。いろいろな患者さんを受け持ち、さまざまな術後の経過を見て学ぶうちに、泌尿器科特有の看護の楽しさに気づくことができました。この記事で1人でも多くの方に泌尿器科看護に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
ライタープロフィール
【黒兎さゆみ】ナースLab認定ライター
看護師ライター。看護師10年以上。3児のママ。消化器外科、泌尿器科、耳鼻科の混合病棟で勤務し、第1子妊娠。出産後は外来で勤務している。在宅での仕事を目指し、ライターに挑戦中。
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