「今日、応援お願いできますか」
この一言に、胸がざわっとすることはありませんか。人手不足の現場では、他病棟への応援はよくあることです。とはいえ、他病棟の応援は緊張します。わからないことだらけの環境でも、役に立ちたい一心でつい頑張ってしまう。今回は、他病棟の応援で感じる“あるある”をまとめました。
目次
1. 聞かないと進まないのに聞きづらい
応援先はどこも人手不足です。だからこそ、細かいことを何度も質問するのは申し訳なく感じます。「聞くべきか、今は忙しそうだから聞きづらいな」という迷いを、頭の中で何度も繰り返してしまうのです。「私、こんなこともわからないのか」と心の中で思うこともあります。勇気を出して聞くことが一番の近道だとわかっていても難しいものです。
2. 物の場所がわからないだけで不安になる
応援先でまず困るのは、物の場所です。処置に必要なガーゼやテープ、オムツやシーツがどこにあるのかわからないだけで業務がスムーズに進みません。応援に来ているのにスムーズに動けないことで、役に立てているのか不安になります。どこにあるのか聞くことができず、自分で引き出しを一つずつ開けて探すことも。慣れない環境で物を探す時間は、想像以上にストレスを感じるものです。
3. 経験年数で期待値が上がるプレッシャー
経験年数が上がるほど、応援先では「できる人」という前提で見られることがあります。経験のない処置を「やったことがありません」と伝えるにも勇気がいります。
4. わからないなりに頑張る
他病棟の応援では、わからないなりに頑張ってしまいます。業務内容によりますが、看護の基本は共通しているため、大まかな流れはつかめます。しかし病棟ごとに存在する細かい業務ルールに神経を使います。自分の部署へ戻った瞬間に疲れが出てしまうことは珍しくありません。
5. 「誰だろう」という視線に少し緊張する
応援先で感じる、あの独特の空気感。初対面のスタッフからの「誰だろう」という視線に、少しだけ緊張します。そんな中で知っているスタッフが一人でもいると安心感が生まれるもの。名前を呼ばれるだけで、場に馴染めたような気持ちになります。声をかけあえる人がいるだけで心強いです。
6. 他病棟を知ることで見えるもの
応援に行くと、他病棟の工夫を知ることができます。その病棟ならではの方法に「このやり方は効率的だな」と感じたり、逆に自分の病棟の良さに気づいたりすることもあります。外から見ることで、自分の当たり前が当たり前ではないと実感できるのです。
7. 「ありがとう」の一言で救われる
応援業務の終わりに「助かりました」「ありがとう」と声をかけられることがあります。その一言で、その日の疲れが吹き飛びます。自分がどれだけ役に立てたのかわからなくても、来てよかったと思える瞬間です。看護師同士、困ったときはお互い様。そんな温かい支え合いがあるからこそ、また明日から頑張ろうと思えるのかもしれません。
まとめ
他病棟への応援は、不安や戸惑いの連続です。それでも、現場は「お互い様」という思いで支え合っています。わからない中で動いた経験は、確実に自分の力になります。そして誰かを支えた時間は、巡り巡って自分にも返ってくるはずです。少し大変な応援業務ですが、その中にある小さな気づきや温かさも大切にしたいものです。
ライタープロフィール
【片山はるか】ナースLab認定ライター
三重県鈴鹿市在住。看護師の自立と多様な働き方をサポートしたいという思いがあり、看護師をしながら、看護師ライターやSNS運用、ナースまつり実行委員に携わる。
小児科急性期、糖尿病/呼吸器内科、脳神経内科、現在は手術室に勤務。看護大学で小児看護学助手として研究補助・実習指導の経験もあり。
3児の母。
ブログ:現役看護師/看護師ライター/看護師の起業コンサル@片山はるか
看護師による看護師のためのwebメディア「ナースの人生アレンジ」




