医療ドラマはテレビ番組の改編ごとに1~2番組放映されており、見る人は多いのではないでしょうか。「医療者として見てみたい」「好きな俳優さんが出ているから見る」など理由はそれぞれあるでしょう。看護師が医療ドラマを見ると俳優さんの演技よりも、人間関係や職場環境、事例に目が行きがちです。共感できることがある一方、ツッコミを入れたくなるシーンもあります。看護師目線で気になるシーン、ツッコミたくなるシーンについてまとめました。
目次
1.頭部を先にしてストレッチャー移送している
救急搬送や術前術後、ストレッチャーで患者さんを移送するシーン。「頑張ってきてね」など家族との大切なコミュニケーションも盛り込まれていますが、よく見ると頭部を先にして移動していることがあります。ストレッチャーは足元を先にして進む基本が身についていると違和感があるかもしれません。
2.働いているスタッフがいつも同じ
毎回同じスタッフが働いているのはドラマならではですね。「さっき日勤だったのに夜勤までしている」と思わずにはいられません。夜勤で急変に当たってしまうと労いの言葉をかけたくなります。視聴者としては登場人物の名前と人物像が把握しやすく、今後の展開を予測できるのでストーリーを理解しやすいですね。
3.病棟看護師が手術室看護師も担当している
病棟看護師が手術室で器械出しをしているシーンを見ます。実際は、病棟看護師と手術室看護師の兼務は少ないのではないでしょうか。求められるスキルが異なるので、ドラマで兼務している看護師はスキルが高い印象を受けます。
4.爆発、炎上事故が多い
救命救急のドラマだと必ず一回は爆発・炎上事故があります。ほんの小さな出来事が大事故につながってしまうというストーリーに、ハラハラ・ドキドキするのではないでしょうか。関係者が救命活動中の事故に巻き込まれることもありますね。後の展開も気になってきます。
5.困難事例が多い
患者さんが疾患以外に家族背景、人間関係、社会的課題を抱えているケースがあります。看護では「全人的ケア」の必要性がありますが、ドラマを見て「自分だったらどうする」と考える機会になります。困難事例の対応シーンは自分に置き換えて考えてみるのもいいのではないでしょうか。
6.教授・院長回診はスタッフで廊下が塞がれる
教授回診、院長回診では他の医師や看護部長が一団となり廊下を歩くシーンがあります。患者さんの方が廊下の端に寄って、安全面は大丈夫?と思う人がいるのではないでしょうか。下肢筋力が低下している患者さんの転倒リスクを考えてしまいます。
7.医師と看護師が恋愛関係になりがち
医師と看護師の恋愛模様が面白くてドラマを見る人も多いでしょう。医療要素より恋愛要素の高いドラマは「この先どうなるんだろう」と期待が膨らみます。最終回はハッピーエンドか、お互いが夢に向かいそれぞれの道に進むのが定番のパターンですね。
まとめ 医療ドラマを楽しみコミュニケーションに役立てましょう
医療ドラマの気になるシーン、ツッコミたくなるシーンについてお伝えしてきました。看護師目線だとしっくりこないシーンがあるかもしれませんが、ドラマを制作されている方々の努力やご苦労は伝わってきます。ちなみに筆者はとある俳優さんの医師役にキュンキュンしました。医療ドラマを休憩室の話題にし、スタッフ間のコミュニケーションに役立ててみませんか。
ライタープロフィール
【北村由美】ナースLab認定ライター
看護師歴30年。総合病院、有料老人ホーム、回復期リハビリテーション病院、訪問看護師を経験。仕事と介護の両立で悩む中「ライター」に出会う。在宅で仕事ができること、文章の力で読者の悩みを解決できること、企業様のお役に立てることに魅力を感じ副業でライター開始。2022年11月より専業となる。趣味は音楽ライブ。
ナースLabホームページ