看護師は日々の看護業務の中で、状況に応じて優先順位をつける力や段取り良く業務を進める力を身につけています。身につけたあらゆる力を生活全般に応用していることが多いのではないでしょうか。看護師の癖や習慣は単なる職業病ではなく合理的で暮らしを支える力となります。家事や子育てに関する看護師ならではの強みをあるあるでまとめてみました。
目次
手洗いがやたら丁寧
日頃からこまめに手洗いしている看護師たち。家事の時も1つの作業が終われば手洗いし、そしてまた次の作業に取り掛かるなど、日頃業務で染み付いた習慣が家事の際にも出ていることはありませんか。また、子どもへの手洗い指導も完璧。指と指の間や指も一本一本洗うなど手洗いの基本を教えている人も多いのではないでしょうか。
家族の体調管理
家族の誰かが頻繁にくしゃみをしていたり、鼻をすすっていたりすると「体調が悪いのかな？」と思い、情報収集が始まります。いつから症状が出ているか、どの程度の頻度かなど詳しく聞き取りアセスメント。早めの対応で悪化を予防できそうですね。
効率化を重視した家事スケジュール
1日のスケジュールは分刻みであり、常に綿密に計画されています。とくに仕事から帰宅後は怒涛のスケジュールではないでしょうか。保育園に子どもを迎えに行き、買い物を済ませ帰宅。そしてすぐにお風呂を沸かし、その間に手際よく調理。夕食を済ませたら、子どもをお風呂に入れて、息つく暇もなく寝かしつけ。そのまま子どもと寝落ちしてしまうなんてことも。1分1秒でも無駄にしないために、帰宅後まず何から取り組むか、どのようにこなすかなどを細かく考えている人も多いのではないでしょうか。
買い物中成分ラベルチェック
食事は健康の基本。自分や家族の健康のために栄養管理に気を遣っている人も多いですよね。タンパク質や鉄分など意識しないと摂れない栄養素は多いものです。買い物のとき、成分ラベルをチェックして、添加物の有無や塩分の量を気にかけたり、体の栄養素になるものを積極的に選んだりしている人もいるでしょう。
重い荷物を運ぶ時はボディメカニクスを重視
日常でもボディメカニクスを意識しています。たとえば、重いものを持ち上げるとき膝を曲げて腰を下ろした状態から持ち上げたり、子どもを抱っこするとき体を近づけて持ち上げたりするなど、無意識にボディメカニクスを使っていることも。腰を痛めた経験のある人はなおさら、私生活でも慎重になっているはずです。
料理中の清潔動作
看護師にとって清潔動作はお手のもの。とくに料理のときは、何を最初に切るか考えて少しでも洗い物を少なくする工夫をしている人もいるでしょう。野菜など生でも食べられるものは先に切っておいて、火を通さないといけない肉や魚は最後に回すなどすれば、包丁やまな板を何度も洗ったり新しいものを出したりする必要もないため、洗い物も減らせます。
ゴミの仕分けは完璧
病棟内では廃棄物は細かく分類されていますね。そのため医療廃棄物の感覚で、家庭内でもゴミの分類に細かい人は少なくないでしょう。燃えるゴミや燃えないごみの仕分けには口うるさいなんてこともあるのではないでしょうか。
物品管理は完璧
物品管理の徹底は基本。物品がなくなってからでは遅いので残数チェックを欠かさず、なくなる前に補充することは当たり前。そのような習慣があると、家庭内でも調味料や日用品などの在庫や残量を常にチェックし、なくなる前に必ず購入している人も多いでしょう。
環境整備に口うるさい
環境整備へのこだわりもピカイチ。とくに冬の体調管理は加湿器の調整や手洗いうがい、アルコール消毒の励行など感染対策や体調管理の習慣が私生活にも染み込んでいる人はいそうですね。
まとめ
看護師の仕事で身についた習慣や癖は日々の暮らしを支えるスキルといえるでしょう。看護師としての経験から得られたことで家事を効率的に進められ、限られた時間を最大限に活用するのに役立つはずです。看護業務で身につけたスキルは家庭生活に大いに生かせるのではないでしょうか。
ライタープロフィール
【東 恵理】ナースLab認定ライター
看護師、保健師、介護支援専門員。 国公立大学看護学科卒業後、総合病院にて手術室、外科病棟を経験。その後、小規模多機能型居宅介護施設へ。在職中に介護支援専門員資格取得したことをきっかけに、在宅分野に興味を持ち訪問看護へ転職。一つの働き方に縛られず、フレキシブルな働き方を目指し、ライター業に挑戦。 現在、訪問看護で非常勤として働きながら看護学校非常勤講師や介護士向け研修の講師も務めている。一児の母。
看護師による看護師のためのwebメディア「ナースの人生アレンジ」
